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 アンドレ・モロワの「英国史」を手に入れて読み始めたのはもう言ったと思いますが、元々英国史に興味があるのは、英国文学を面白く読むため、英国文学を読んでいて疑問を感じることの解答を得たいためであって、それ以上のものはないのですが、読むに従って面白い面白い。

 英国の歴史を理解したほうが英国文学を読みやすいものです。ところが、文学というもの、特に小説が出来たのは18世紀のこと、誰もが平気で読み始めたのは19世紀ヴィクトリア朝のことですから、私が読むのも殆どそれ以降のものです。でも、だからそれ以降のことさえわかれば面白く読めるかというと、そうではなくて、例えば19世紀文学を読んでも、シェークスピアのことは引用されます。シェークスピアは、一個一個は軽く読み飛ばすには面白いけど、そんなにじっくり読むものはありませんが、こういう時だけは一応読んでみます。だから、彼の生きた16、7世紀のこと、またその中で引用されている歴史上の事実なんかも芋づる式に興味がでてくるのは仕方がありません。


 英国文学を読んでいると、いやでも目に付くのが身分の違いです。アガサ・クリスティーでも、ジェイン・オースティンでも、金持ちと貧乏人、貴族と平民などの階層の微妙にずれかたを、注釈無しに書き分けていますから、大まかにでも頭に入れておくと理解しやすいものです。

 いい参考になるのが、「イギリス史」(山川出版 ISBN : 4-634-41410-4)です。第八章「パクス・ブリタニカ」には19世紀の英国の社会構造が簡潔に記述されています。

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